韓国屈指のヒットメーカー、ハ・ジウォン

2013/12/05 17:16

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 ソル・ギョング、ソン・ガンホ、ファン・ジョンミン、キム・ユンソク、チョン・ウソン、イ・ビョンホン、チェ・ミンシク、ハ・ジョンウ…韓国を代表する男優たちと堂々と肩を並べられる女優と言えばハ・ジウォンだろう。

 今年でデビュー16年を迎えたハ・ジウォンの歩みを振り返ってみた。

 ハ・ジウォンが芸能界にデビューしたきっかけは高校3年生だった1996年、地元の写真館に飾られていたハ・ジウォンの写真を芸能プロダクション関係者が目にしたことだった。しかし、生まれながらにしてルックスにも才能にも恵まれていたハ・ジウォンでさえ、オーディションで100回も落とされるほど芸能界デビューは甘くなかった。

 だが、オーディションを受け続けたかいがあって1997年、ティーンズ向けドラマ『新世代報告 大人たちは知らない』第100回特集「修学旅行」編の生徒役でデビューを果たす。

 そして99年のドラマ『学校2』で10代に人気となり、「新人女優ハ・ジウォン」の名前が知れ渡るようになる。2000年、映画『真実ゲーム』で演じたハン・ダへ役は優等生的な女子高生から一転、身の毛もよだつような悪女で、第37回大鐘賞映画祭の新人女優賞と第24回黄金撮影賞の最優秀人気女優賞を受賞した。

 その後、映画『リメンバー・ミー』(2000年)、『友引忌-ともびき-』(同)、ドラマ『秘密』(同)、『人生は美しい』(01年)、映画『ボイス』(02年)、『セックス・イズ・ゼロ』(同)、ドラマ『太陽の誘惑』(同)など幅広い作品に出演を果たす。

 女優として大きな転機を迎えたのは03年、ドラマ『チェオクの剣』=原題『茶母(タモ)』=で主役のチュオクを演じたときだ。

◆ハ・ジウォン、グラビアギャラリー

 韓国初のHD(高精細度テレビ放送)ドラマ『チェオクの剣』はこれまでの時代劇とは全く違う映像美・スピード感・スペクタクルアクションに加え、伏線がしっかりしたストーリーや出演者たちの熱演で大ヒットした。このため、チュオクの世界にどっぷりハマってしまい、寝ても覚めてもチュオクのことしか考えられないという「茶母廃人」という新語まで生まれた。

 さらに、04年にはドラマ『バリでの出来事』に出演、ソ・ジソプとチョ・インソンとの間で葛藤(かっとう)する悲劇のヒロインを演じて大きな話題を呼び、SBS演技大賞女優最優秀賞と第40回百想芸術大賞テレビ部門女優最優秀演技賞を獲得、韓国のトップ女優となった。

 出演作が相次いで大ヒットし、数々の受賞で演技力が認められたことから、『人生の逆転』(03年)、『愛しのサガジ』(04年)、『恋する神父』(同)、『ふたつの恋と砂時計』(05年)、『デュエリスト』(同)、『1番街の奇跡』(07年)、『バカ』(08年)、『TSUNAMI-ツナミ-』(09年)、『私の愛、私のそばに』(09年)、『第7鉱区』(11年)、『コリア』(12年)、『朝鮮美女三銃士』(来年公開予定)といった映画はもちろん、ドラマ『ファン・ジニ』(06年)、『シークレット・ガーデン』(10年)、『キング~Two Hearts』(12年)、そして現在放映中の『奇皇后』まで、10年間で18本の映画・ドラマに出演、現在も自身のフィルモグラフィーを増やし続けている。

 特に、35.2%という驚異の視聴率をマークしたドラマ『シークレット・ガーデン』では男勝りなスタント・ウーマンのキル・ライムを演じ、キム・ジュウォン役の俳優ヒョンビンと息ピッタリのところを見せた。この作品ではSBS演技大賞最優秀演技賞、10大スター賞、ネットユーザー人気賞、ベストカップル賞(ヒョンビンと共に)を受賞して4冠に輝くなど、あらためて韓国のトップ女優であることを証明した。

 ハ・ジウォンと一緒に仕事をした監督・スタッフ・俳優たちは、ハ・ジウォンについて「どんな状況・場面でもその優れた演技力で作品の完成度を一段階高めてくれる最高の女優だ」と語る。

 先月行われた『奇皇后』制作発表会では、米国ハリウッドのUTAエージェンシーと契約を結び、 来年からハリウッド作品に本格的に出演する計画だということを発表した。

 今後、韓国だけでなくハリウッド映画でもハ・ジウォンに会えるのが楽しみだ。

◆ハ・ジウォン、グラビアギャラリー

イ・デドク記者

朝鮮日報日本語版